ブックイット!book it!とは?

いわゆるブログ業界のトレンドとは一線を画しながら、その独自のサービス方針やコミュニティとしての快適さ、居心地の良さによって大勢の日記作者達から支持され、さらに書籍化のサービスでもユニークな提案を次々と投げかけている「きゅるる」。管理人の酒井さん(ロマンテックイノベーション社長)は、日記を通じて利用者同士が繋がり合う日記コミュニティというコンセプトで1年前「きゅるる」を立ち上げ、そしてその「きゅるる」で投稿された日記を書籍化する「きゅるる文庫」を今年の2月からスタートされました。

book it!」をご利用いただいているコミュニティの中でも特別ユニークな書籍化サービスとして、「きゅるる文庫」からは「アンソロジー」「ブックストア」「年間購読」など、どんどん新しい提案が投げかけられています。そのアイデアの核になっている酒井さんのコミュニティ観をメールインタビューという形で取材させていただきました。


きゅるる文庫誕生秘話

ー書籍化サービスの「book it!」を使ってみようと思ったキッカケは何ですか?


例えば、今では音楽でも映画でもダウンロードやストリーミングで簡単にデジタルデータを手に入れることができますよね。
でも、その中でCDあるいは、アナログのレコードやビデオ、DVDとして持っておきたいモノって必ずあると思うんです。そういうモノは、CDよりもレコードというようにメディアの形式は古臭ければ古臭いほどノスタルジックでいい(笑)。

「きゅるる」は開発当初から、日記コミュニティであると同時に印刷や他のメディアへのアウトプットを前提として開発してきました。 ウェブ日記というと手軽で、その公開性による外部からの刺激などで通常のいわゆる日記よりも続きやすいと思っています。

「きゅるる」は、レンタル日記ではなくその本質はコミュニティ・サイトです。
同じ日記を書いているもの同士が、モチベーションをともにしながら続けてきた日記は自分自身の文章に加えてそういった他者との共感が行間にぎっしりと埋め込まれています。 実際に「きゅるるだから続いている」というメールたくさん頂きます。
そのインターネットの利便性と、デジタルデータではなく手元に残しておきたいという欲求、その相乗効果を得られると思います。

なので、きゅるるでは、お子さまの成長やペットの日々の成長、毎日のなにげない出来事など書いておられる方がほとんどなのですが、自分自身の文章とそれに加えて、ネットコミュニティとして他の方との様々な共感のつまった奥深いものになるので、これまでの「書籍」という概念を大きく飛び越えられると考えています。

また、お子さまの成長日記などはお子さまが成長されたときに見せて差し上げて欲しいと考えています。
お父さん・お母さんの愛情エッセンスの詰まった1冊の本をいっしょに読みながら思い出話をいっしょにしていただくなどできれば、本当にすばらしいですね。
それを読んで、グレてしまうコってきっといないはずです。だって、ぼくも読ませ欲しかったと思いますもんそうすれば、こんなにグレなかったのに…(笑)

キーワードは「棺おけまで持っていく本」

ー「book it!」の商品、サービスについて、ご感想をお聞かせいただけますか?

もともとの開発の経緯から、紙ということを問わず出力に関連する様々なパートナーを探していたのですが、やっぱり書籍や出版というとアンシャン・レジューム(旧体制)の世界で、小ロットというのがどうしてもボトルネックになっていました。
そんなとき、デジタオさんにお声をかけて頂いたのですが、まさに「渡りに舟」という感じだったの今でも覚えていますよ。ほんとうに。 書籍としてしっかりつくって頂けるので、助かっています。

ー「book it!」でぜひ挑戦してみたいことをお聞かせいただけますか?

小学校や中学校の「文集」っていつまでも捨てられないじゃないですか。なんだか自分の一部のような気がして。 ぼくもいまだに持っているんですが、引越しのときなどなにかきっかけがあるとついつい引越しの片付けそっちのけで読みふけってしまいます。
そういう文集のような本をつくっていきたいと思ってます。
つまり「本」というメディアを、コミュニケーションの掛け橋として活用できるような、方向性をすでにいくつか試しています。

現在、きゅるるはウェブのみならず、オフラインでの活動が活発化していく方向にあるので、その際の思い出や感動を閉じ込めたメディアとしてウェブ上はもちろん、「本」という形に残る保存方法としても演出していきたいと考えています。
キーワードは「棺おけまで持っていく本」ですね(笑)。

本というと発行部数など量の話にすぐなりますが量はまったく気にしてないです。

ー「book it!」をご利用いただくことで、「きゅるる」に何か変化はありましたでしょうか?

ぼく自身も例外ではないのですが、日記というと長く継続していくのはなかなか難しいものです。
継続のしやすさ、ということは開発の際に最も時間をかけた部分なのですが一日に20コメント以上、しかもそれが毎日という方々もたくさんいらっしゃるので、サイトの雰囲気や機能的な面では、現状うまくいっています。
そういった「コミュニケーション・ツール」としてのきゅるるの側面と同時に「本にする」というひとつの目標ができたのではないかと思います。

あるいは、
「本にできるって知ってから、誤字・脱字に気をつけるようになった」ってお話しをよく聞きます。

ー「きゅるる文庫」ご利用の方々からの反応、コメントなどで、印象的な言葉がありましたらぜひお教え下さい。

そうですね、それはぼくが着色するより、直接見て頂いた方がいいですね。
「きゅるる文庫」のレビューはこちらから)

ー「book it!」に期待すること、実現性無視でも結構ですのでお寄せ下さい。

今後は更なる、クオリティの向上とコストダウンをユーザーのみなさまとともに期待してます(笑)。それでは、ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

(2004年7月16日 メールインタビューにより取材)

酒井さんのオフィスは京都にありますので、今回はメールでインタビューさせていただきました。ただ、どうしてもオフィシャルコメント的になりがちなメール取材であるにもかかわらず、酒井さんのコミュニティ運営に対する熱情がにじみ出る内容になったと思います。どうしてもユーザー数やトランザクション量など定量的な尺度で語られがちなウェブコミュニティですが、酒井さんのコミュニティ観はそういった杓子定規に捕われない、もっと温もりと共感のある血の通ったモノでした。

きゅるる文庫」に興味をお持ちになった方は、ぜひ「きゅるる」に登録して、自分だけの本を創ってみて下さい。「きゅるる文庫」の商品紹介は、こちらです。

 

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